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-第833章- 魂の行き先







ホラホラ、これが僕の骨だ、

生きていた時の苦労にみちた
あのけがらわしい肉を破って、
しらじらと雨に洗われ、
ヌックと出た、骨の尖(さき)。
それは光沢もない、
ただいたずらにしらじらと、
雨を吸収する、
風に吹かれる、
幾分(いくぶん)空を反映する。

生きていた時に、
これが食堂の雑踏(ざっとう)の中に、
坐(すわ)っていたこともある、
みつばのおしたしを食ったこともある、
と思えばなんとも可笑(おか)しい。
ホラホラ、これが僕の骨―― 
見ているのは僕? 可笑しなことだ。

霊魂はあとに残って、
また骨の処(ところ)にやって来て、
見ているのかしら?

故郷(ふるさと)の小川のへりに、
半(なか)ばは枯れた草に立って、
見ているのは、――僕?

恰度(ちょうど)立札ほどの高さに、
骨はしらじらととんがっている。
            (中原中也)







今日、葬儀に行き、
火葬場で お骨を拾うときに、

マミィは
こんな詩を思い出していた。



中学生の頃、
中原中也の詩に
ハマっていた。






良いお天気
いつになく 良い天気






さて、
葬儀に行くのは、
実は
マミィは気が重かった。



愛する子を亡くした
母親の悲しむ姿を
見たくなかったから。






お花もやっぱり
お花もやっぱり
 日射しのある日のほうが
 イキイキしてるよね







思っていた通り、
憔悴しきっていて、
心が痛んだ。



まだまだ、たくさんの
夢があっただろうに。



前の晩のお通夜には
中学・高校・大学のお友達を合わせて
100人以上が来ていたという。






ササユリ
ササユリ
 マミィのお友だちがお山に行った時に
 撮ったんだって
 







今日の葬儀は、
家族葬で、親族だけで、
小さく行われた。



中学では
サッカーの全国大会に行き、
高校では全道大会。

大学でも
サッカーを続けていたそうだ。



掲げられていた遺影は
なかなかのイケメンだった。



本来なら、
棺の中に
みんなに献花してもらい、
最後のお別れをしてから
送るのだけれど、

『遺体の状態がひどくて』
棺を開けられないので、
1人ずつ、棺を触っての
お別れとなった。



棺の上には、
たくさんのユニフォームが
載せられていた。



お母さんは
棺にしがみついて、
泣き崩れていた。



マミィは
悲しいというのではなく、
その痛みが伝わってきて、
涙が溢れて
しかたがなかった。





お天気がいいと
お天気がいいと
 心も元気になる






これからきっと、
愛する子を失った喪失感と
大きな 『悔い』 と、
時々ふいに襲ってくる
悲しみの波にもまれながら、
生きていくのだろうなぁ・・・

繰り返されるその渦の中で
ぐるぐるともがきながら
暮らしていくのだろうなぁ・・・

と、
心が痛んで
しかたがなかった。



朝から、
抜けるような青い空。



久しぶりに晴れ渡って
力強い天気の日なのが、
かえって、
悲しいような・・・。






そんなに暑くないけど
気温はそんなに高くないけど
 日射しは強い







火葬場で
骨だけになって
弟が戻ってきたとき、

1番上のお兄ちゃんは、
堪えきれなくなって
壁に顔を押しつけ、
声を上げて泣き出した。



そして、しばらく
激しく泣き続けた。


ふいに
「××、しっかりしなさいっ!」

と、
車イスのおばあちゃんが
強い口調で言った。



「大丈夫だ」
と、
お兄ちゃんが応え、

まわりのみんなは
口々に、

「今だけだから」。
「みんなわかっているから」
「いいんだよ」

と声をかけた。



「そうだよ、
 思いっきり泣かしてあげてよ」

と、
マミィも
心の中で言っていた。







お外、大好き
毎日は
 何でもない日の積み重ね。
 でも、
 その何でもない日が
 なんて 素敵なことか!!!

 ぼくは、命を大切にするよ







さて、
肉体を抜け出た
彼の魂は、
お兄ちゃんの泣き叫ぶ姿を
見ていただろうか。



崩れ落ちるように、
棺にすがったお母さんの姿が
見えただろうか。



細く小さなお母さんの傍らで
その体を支えていたお父さんや、

声を殺して涙を流す
2番目のお兄ちゃん、

1番若い孫の死に
力なく肩を落とす
2人のおばあちゃん、

ついこの間まで
楽しい時間を
一緒に過ごしていただろう
カノジョの号泣・・・



若い若い魂は、
その悲しみを
その涙を
その痛みを、
すべて、受け止めただろうか。



・・・と、マミィは
仮の宿を抜け出た魂の行き先に
思いを馳せるのだった。




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夏至子さんへ

夏至子さん、こんにちは(^-^)

そう思いますね。
それぞれ、笑顔の向こう側にどれほどの苦労や困難があるのか・・・
と、時々思います。

いつも元気にしている人ほど
苦労が多いようにも思います。

みんな、乗り越えて、そして笑顔! なんですよね。


No title

子どもを亡くした親の気持ちはその親しかわかりません

でも、親なら少しだけ分かるような気がします

人はみな一見とても幸せそうに見えますが、それぞれ苦難があるのでしょう
それははかりしれません

でも、無情に時は過ぎます

同じ空の下にいるんですよね

ヒロさんへ

ヒロさん、こんばんは(^-^)

本当に・・・・
その場にいても、かける言葉なんて
見つけられないですよ。

ありがとうございます。
遺されたご家族に、穏やかな日々が訪れることを
私も、心からねがっています。

時間が必要ですよね。




No title

なんて言えばよいのか、言葉がみつかりません。
あまりにも、辛いですよね
残されたご家族の気持ちを思うと・・

まだまだ、夢も希望もあったはずの彼の魂は
身体からぬけ どう思ってみているのでしょうか

神様が早々と彼を連れて行ってしまったのには
どんな理由があったのでしょう
再度ご冥福をお祈りします

ぴーちゃんこさんへ

ぴーちゃんこさん、 おはようございます(^-^)

そうですね。
つくづく、親よりも先に逝く親不孝はないなぁと、
感じます。

そうですね、少しずつ、
時間が癒してくれるのを待つしかないのでしょうね。

ありがとうございます・・・

No title

おはようございます。あまりにも辛い出来事ですよね。その場から離れたくなります。夢であって欲しいと思います。
後は、時間が経つのを待つしかないんでしょうね。
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周りの人皆に、勝手にO型だと思いこまれている射手座のA型。

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