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-第418章(3)- 放蕩とうさん

マミィのお母さんは、
離婚を
考えていたようだけれど、
おじいちゃん
(お母さんのおとうさん)に、

こう言われたそうだ。

「もしも
 お前が離婚するのなら、
 子どもたちは、
 大学を卒業するまで
 面倒をみてやる。
 
 でも、
 それで本当にいいのか?
 
 お前が
離婚するということは、
 子どもたちから
 父親を奪う
ということなんだぞ。

お前はずっと
 その責任を負って
 生きていけるのか?」

と。


おじいちゃんは
会社を経営し、
成功していたので、

マミィたち家族を養うことは
特に負担になることでは
なかったのだろうけれど、


本当にそれでいいのか、
後悔しないのか、
おかあさんに考えさせた。




しばらく
しばらく暖かだったのに
 また降ったね、雪




よくよく考えて、
もう一度
やり直してみようと
決心したお母さんは、
マミィを連れ、
アパートに戻った。


ところが、
家の中に入って、仰天した。


家財道具は、
すべて売られていて、
もぬけのカラだったのだ。



お父さんが全部売り払い、
お父さん自身は
どこかに姿を消していた。



それを知ったお母さんの
すぐ上のお兄さんが
街中を駆け回り、


お父さんを探し出し、
家財道具を全部
買い戻してくれたそうだ。


それから、
やり直しが始まった。


でも、
一度壊れた夫婦が
やり直すのは、
とても難しく、

マミィもお兄ちゃんも
毎日繰り返される
両親の争いの中で育った。

お父さんは、決して
子どもには
手をあげたりしない人だったけど、

時々、
お母さんにモノを投げつけたり、
叩いたりすることがあった。


その光景は、
小さな子どもには
とても
心の傷つくことだった。



それでも、
マミィにとっては
それが
当たり前の日常だったので、


それが不幸だとも、
誰かをうらやましいとも
思ったことはないけれど。




何?
何?





それでもしばらくは
安穏な生活が続き、
生活が、
少しは安定してきたように見えた
小学校4年生の時、

またしても、
お父さんに好きな女性ができ、
家を出ていくと
言いだした。


何だかんだともめた末、
何とか、
お父さんは
家にとどまることを選び、


それから
お兄ちゃんが
高校3年生になるまでの数年は、
危ういながらも、
フツーの家庭っぽい生活が続いた。



けれど、
次にやってきた出来事は
サイアクだった。




思考モード ?
思考モード?





またしても
女性ができたお父さんは、
会社に行くのがいやになり、


会社を辞め、
自分で事業を始めた。


そして、また
めったに
家に寄りつかなくなった。



ところが、
商売どシロウトのお父さん、
うまくいくワケわけもなく、
多額の借金を残し、
ある日、
突然に姿を消した。



すると
ヤクザのような借金取りが
毎晩のように
取り立てにやって来て、

お母さんは、
それまで働いていた
昼間の仕事の他に
夜は
内職の仕事を始めた。



お兄ちゃんは
大学受験を控えていたのに、
毎晩、その仕事を手伝い、
勉強ができなかった。



マミィは
知り合いの家に
しばらく居候していたので、
その怖さは
味わっていない。



お兄ちゃんは、
中学の3年間、
成績はオール5、
学年での順位は
常に1位か2位で、
1番悪いときが
3位だった。



だから、
そのあたりで1番の
進学校に入った。

…が、
そんなことがあったせいで、
受験した大学は
すべて落ちた。



1年浪人して、
次の年に
大学に入ったけれど、

まぁ、
この頃は、
お兄ちゃんにとっても
どん底の時期
だったのではないだろうか。



それからしばらくして、
おとうさんの居場所がわかり、
誰も
おとうさんを責めることも、
とがめることもせず、
当たり前のように、

また一緒に
暮らすようになった。



お父さんは、
就職すると、
どの会社でも、
数年で昇格する。



営業所長とか、
営業部長というような
肩書き持つ。



でも、
マミィが生まれる前から
給料は
自分で全部使ってしまい、
家には、一切
お金を入れていなかったようだ。



つまり、
家計は
おかあさんが支えていた。


そのうえ、
高級品をどんどん買うので、
その請求まで家に来る。


マミィもお兄ちゃんも
子どもの頃には、
ホントは、家がビンボーだったなんて、
まったく知らなかった。





どアップなアルマくん
どアップなアルマくん





それでも、マミィは
お父さんが
嫌いではなかった。


それは、
お父さんがマミィを
むちゃくちゃに甘やかしたから
…というのも
あるかもしれないけれど、

それよりも、
一度も
マミィという存在を
否定したことがないからだと、
マミィは思っている。


マミィのしていることを、
いつも認めてくれ、
喜んでくれた。


お母さんが否定的に言う、
マミィの性格や特質を
「良いもの」 として
評価し、
受け入れてくれたのだ。



そして、
本当は
音楽学校に行きたかったという
お父さんのおかげで
音楽が好きになり、

お父さんの部屋に
たくさんの本があったおかげで
本を読む喜びを知り、

スケッチや油絵が趣味だった
お父さんのおかげで
絵を描く楽しみを知り、

よく海に連れて行ってくれた
お父さんのおかげで
泳ぎが上手になり、

小さい頃から
山歩きに連れて行ってくれた
お父さんのおかげで
自然と触れ合うことができた。


お父さんは
とんでもない人だった
ような気がするけど、

マミィの人生を
豊かにしてくれた。



「何で
 離婚しないんだろうね」
と、
マミィとお兄ちゃんは
ふたりでコソコソと
話していたこともあるけれど、


お母さんが
離婚しなかったことは、
正解だったのだろうね。



子どものマミィに
聖書を与えてくれたのも
お父さんなのだ。


マミィにとって
『家』 は
心安らぐ場所でも
逃げ場所でもなかったけれど、

いろいろなことを
学ぶことができた
という意味では、

とても良い家庭だったし、
とても良い両親だった。


この両親なくして、
今のマミィは
いないのだから。





マミィたちが
ここに越してきてから、
22年の間
マミィのお母さんも、
お父さんもお兄ちゃんも
一度も
この家に来たことはない。



マユチャンが生まれたときにさえ、
来なかった。


まぁ、これが
マミィたち家族の絆の
程度を表しているのかな、
とも思うけど、

マミィは
このくらいが
1番お気楽でいい。



あ、誤解のないように
付け加えておくと、
お母さんは
むちゃくちゃ口が悪くて
平気で
人を傷つける言葉を言うけど、


情に厚い人だから、
その言葉とは裏腹に、
いつもマミィを
大切に思ってくれていたのだと、
マミィは思っている。



「何とまあ、
 素晴らしい人生じゃない?」

と、マミィが
ぼくに言う。


マミィが
今のマミィになるために、
必要だった道のりなんだって…。


マミィは
長い間、
自分というものを
受け入れられなくて、
自分が生きていることを
自然なこととして、
素直に認めることができなくて、
特に、思春期には
出口のない
暗くて長いトンネルを
さまよっているみたいだったけど、


今は
自分のこと、
そんなにキライじゃない。

案外
気に入っているかもしれない。



ものすごくアホだけど、
そんな自分も
捨てたもんじゃないね 
って。


だから、
もし、
どこかで傷ついている人、
自分を受け入れられないで
苦しんでいる人がいたら、
言いたい。


「アナタは
 生きていていいんだよ、
 その命は価値がある。

 アナタがいることで、
 きっと
 幸せになっている人がいるよ」。

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